« 明日のきもの | トップページ | 『死者の書』 »

『大江山』と6月11日のきもの

日曜日の朝。
御召の単を着ていこう、と思い準備万端。
しかし、夜半に雨音が…
朝もまだ雨が降っていました。
 
これでは御召は着られません。縮んでしまいます。
天気予報の降水確率は20パーセントだったのに~、とか泣いている場合でもなく、あわてて他のものを出します。
紬の単=お店の人に間違われる打率9割の着物です。
半衿=綿絹、オフホワイト(さらで購入の一衣舎製)
長襦袢=麻(柄もので、どうも以前はきものだったらしい)
帯=百合の柄の名古屋帯・『一笑』で購入
帯揚げ=絽縮緬(色は瓶覗)
帯締め=高麗組(薄香色)
060611_18480003a
 
あせりました。
長襦袢に半衿がついていないので、両面テープの登場です。
 
今度は帯が選べない…
博多献上にしようかと思ったものの、博多は鳴るんですよね、キュキュキュ…って。
かなりな音を立てます。
劇場などには避けたい帯なのであきらめ、結局、色も素材感もちょっと合わないかもと思いながら百合の柄の帯を選びました。
 
そして帯締めをしようとして、
ぎくり。
デパートのフェアで、伊賀の生産者の方が販売していたものなのですが、
短い!
私の胴回りの条件(笑)を抜きにしても、短い!
どうも、デッドストックだったようです。
そういえばお買い得コーナーにあったっけ。
 
これに阿波屋の雨下駄を履いて、出かけました。 
 
舞台は、いろいろハプニングもあったようですが、面白かったです。
能『大江山』あらすじ
大江山棲む鬼が人をさらっては喰らうという。
この鬼を退治するようにとの勅命を受けた源頼光一行は、山伏に変装し、鬼の隠れ家に入り込む。
鬼は童の姿をしており、酒呑童子と名乗っていた。もともとは比叡山に棲んでいたのだが、延暦寺建立の際に追い出され、日本各地を放浪した揚句、大江山に棲みついたという。酒好きゆえに“酒呑童子”と名乗る鬼は、山伏達と酒を酌み交わし、興に乗って舞い、閨に入る。
夜更けになり、二丈ほどの鬼の姿になって眠っている酒呑童子に、討伐隊が襲い掛かる。酒呑童子は騙されていたことに気づき、激怒する。戦いは激しかったが、やがて討伐隊が鬼を倒し、都へ帰っていく。
 
それにしても酒呑童子はかわいそうですね。
山伏(実は変装した討伐隊)に向かって、
 
「御身は客僧 我は童形の身なれば などか憐み給はざらん」
「恐れ給はで我に馴れ馴れ給はば、興がる友と思し召せ」
 
なんて、言ってます。
友好的です。
だまされたことに気づいた時には、
 
「情けなしとよ客僧達、偽あらじと云ひつるに、鬼神に横道なきものを」
 
なんて怒っています・・・
『羽衣』なら、天女が
「天に偽りなきものを」
といえば、漁師は羽衣を返してくれるのに、酒呑童子の場合は討伐隊はひるみません。
酒呑童子は人食い鬼ではあるのですが、人を信じやすく、それで殺されてしまう…気の毒な気がしてしまいました。
※『大江山』あらすじなど、加筆訂正しました。

|

« 明日のきもの | トップページ | 『死者の書』 »

「きもの」カテゴリの記事

「能楽」カテゴリの記事

コメント

「鬼神に横道なきものを」このセリフが泣かせますねぇ。
花兎さんが仰るように、酒呑童子、なんだか可哀想に思えてきます。

悪者のはずの酒呑童子よりもそれを騙す人間達の方が、ずっと悪辣で怖い?
などと見るのはうがちすぎでしょうか?

気候が不順だと困りますねぇ。
って・・・私の場合、一年中言っているような~。

投稿: りら | 2006年6月13日 (火) 07時25分

ご報告が遅れました。
ポリエステルの着物の件、やはり同じ会社とのことでした。
品物はネット店用に特別に作っているので、市販品とは全く違う品質だそうです。

投稿: kazura | 2006年6月13日 (火) 20時17分

りらさん
ですよねぇ。
酒呑童子は人間を攫って食べているので、退治されてしまう理由はわかるんです。けれども、それ以前に長年棲んでいたところを追い出されたり、騙されたり・・・気の毒な気がしてしまいます。

投稿: 花兎 | 2006年6月14日 (水) 06時30分

kazuraさん
あっ、コウヤと風香の件ですね。
そうなんですか~。
ありがとうございます。

投稿: 花兎 | 2006年6月14日 (水) 06時35分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/97165/2195693

この記事へのトラックバック一覧です: 『大江山』と6月11日のきもの:

« 明日のきもの | トップページ | 『死者の書』 »